インターフェース通信 2020年10月号
特集「AIチップ図鑑&実力大研究」【立ち読み版】
インターフェース2020年10月号の特集は「AIチップ図鑑&実力大研究」となります.本特集では,付け足しAIが可能なAIスティックやAIチップ搭載ボードの解説を実験を交えて行います.また,約42種類のさまざまなAIスティックやボード,サーバを紹介した「AIチップ大図鑑」も読み応え十分です.さらに,3号連続の特別企画「ラズパイでPLC」も好評連載中です!
半導体の世界では,各メーカがAI専用チップの開発に力を入れています. AI専用チップを搭載したボードがいろいろ出てくる時代になりました.そこで今回は,入手しやすいという観点で,AIボード,AIスティックと呼べそうなものを紹介します.
近年,汎用PCやクラウド上ではなく,エッジ上でもAIを動作させたいニーズが高まっています.汎用のPC上や,ネットワークがつながってなければ利用できないクラウド上だけでは,限られた状況でしかAIを利用できません.
2019年10月の終わりに突然20ドルを切るAIアクセラレータが発売されているというニュースが届きました.1万円前後が相場価格だった常識を大きく下回る20ドルという破壊的な価格のUSB型AIスティック「Orange Pi AI Stick Lite」の衝撃は,エッジAIがより身近になるなという感覚とともに記憶に残っています.
NVIDIAのGPUを搭載した最新の高性能ボードJetson Xavier NXが2020年5月14日に発表されました.価格は5万円ほどしますが,AI処理性能は21TOPS(Tera Operations Per Second)と,他のAI用小型コンピュータ・ボードと比べてかなりの高性能です(例えばグーグルのAIチップEdge TPU搭載Coral Dev Boardは約2 万円で処理性能4TOPS).
グーグルが開発したAI ボードCoral Dev Boardは,i.MX 8M SoC(NXPセミコンダクターズ)とPCI Express2で接続されたグーグルEdge TPUが内蔵されているCoral SoM(System on Module)を搭載しています.
最近,組み込み向けなどのArmベースのSoCでもGPUが積まれており,どの分野でもGPUを使った高速演算が一般的になっています.さらに,画像処理専用のハードウェアとニューラル・ネットワークを高速処理するAIアクセラレータも普及しています.
本稿では,エッジでのAIチップをかなり広範囲に捉えています.本来なら,性能レンジに応じて,エッジ,スマート・カメラ/ スマート・スピーカ,センサ,積和演算が高速なマイコンなどの分野に分けて解説するべきかもしれません.
ラダー・プログラムで動くラズベリー・パイPLC(Programmable Logic Controller)を用いて,冷蔵庫,照明,扇風機のON/OFFおよびカーテンの開閉を行いました.ラズベリー・パイで作ったAIスピーカと組み合わせることで,声で操作できるようにしました.
■次号予告
■見逃しインターフェース
インターフェース2020年5月号の特集は「C/C++後継 モダン言語の研究」となります.本特集では,2020年の現代において注目すべき,モダンなプログラミング言語を紹介し,実験いたします.また,プログラミング言語の基礎知識やレガシな言語からモダンな言語まで解説するプログラミング言語事典も掲載しています. |
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