Interface 2018年8月号『IoT新技術なるほどブロックチェーン』

■特集案内

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　インターフェース2018年8月号は，IoTの新技術と期待されているブロックチェーンを特集します．暗号通貨からはじまったブロックチェーンの技術をIoTなどの組み込み機器に使用します．そこで，暗号技術やネットワークなどの実験をラズパイで行い，センシングや制御のポテンシャルも探ります．特集の他に，量子コンピュータが今注目されている理由と基本原理を解説する「量子コンピュータはじめの一歩」や人工知能のテクノロジ研究「TensorFlowウォッチ2018」など話題のテーマが満載です．

　ブロックチェーン（Blockchain）は，分散型台帳技術，分散型ネットワーク技術と呼ばれています．ブロックチェーンという言葉を初めて耳にする方や，言葉は耳にしたことがあるけどよく知らないという方が多いと思います．技術的な裏付けは第2章以降で行いますが，特徴を以下に示します．
1，センサや制御，取引のデータを時系列に保存できる
2，中心となるサーバがなくてもデータを共有できる
3，データをいつでも追跡・取得できる
4，相手にデータを提供してもらったら対価を払える

　ブロックチェーンが話題になる理由は，画期的プラットフォームだからです．このプラットフォームでは，お金の取引だけでなく，あらゆるデータの収集や記録に利用できるため応用範囲が広く，あらゆるビジネスにも影響を与える可能性があります．

　本稿では，ブロックチェーンで用いられる暗号技術に関して解説します．今やブロックチェーンにはさまざまな種類のものがありますが，もともとはビットコインの実現に用いられた技術の呼称です．そのため，ここでは元祖であるビットコインに用いられる暗号技術を主な対象とします．

　Jupyter Notebookの実行プログラムを格納してあるイメージ・ファイル「Interface201808_RPi.img」を用意します．　ラズベリー・パイが立ち上がったら，コマンド・プロンプトから以下の4つのコマンドを実行してライブラリをインストールします．

　$ sudo apt-get update && upgrade
　$ pip3 install graphviz
　$ pip3 install merkletools
　$ sudo reboot

　最近，「量子コンピュータ」というキーワードを新聞やインターネットでよく聞くようになりました．量子コンピュータは，現在われわれが使うコンピュータと動作原理が全く異なります．「量子力学」に従った計算を行うコンピュータであり，量子力学を知らない人には参入障壁が少し高いかもしれません．
　本稿では，量子力学の原理やルールを簡単な計算や従来のコンピュータ上でのシミュレーションのソースコードを追っていくことによって紹介します．

　人工知能用フレームワークなどの開発環境と各種プロセッサの関係を図1に示します．このうち筆者は，以前本誌で，グーグルが開発を主導しているディープ・ラーニング・フレームワークであるTensorFlowの機能であるXLAについて解説しました．このとき，各種ディープ・ラーニング・フレームワークのGitHubでのStars，Forksを調べました．TensorFlowが圧倒的な数でトップ，次がKeras，Caffeと続きました．あれから約5カ月が経ちましたので再度調べてみました．

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■見なおしInterface

　インターフェース2018年3月号の「陸・海・空！ラズパイの限界に挑戦 [ムービーDVD付き]」では，フルカラー特集として，ラズパイをゾウさんに踏んでもらったり，鍋で煮込んでみたり，ラズパイの限界に挑戦してみました．コンピュータの使い道は増えて，限界を知っていれば運用に差がつきます．さらに，その様子はムービーでもご覧いただけます．

■Interface バックナンバー