コンテンツコード | DP34394 |
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著者 | 鈴木 正太郎 |
発行元 | CQ出版社 |
価格(ライセンス料金) | 2,860円 |
仕様 | B5変型判 271ページ PDF 約10Mバイト |
発行日 | 2012/01/01 |
更新日 | 2011/12/21 |
制限 | ダウンロード制限: サービス停止まで |
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ライセンス条件 | ●本書は著作物であり,著作権法により保護されています.本書の一部,または全部を著作権者に断りなく,複製または改変し他人に譲渡すること,インターネットなどに公開することは法律により固く禁止されています.違反した場合は,民事上の制裁および刑事罰の対象となることがあります. ●本書は,CQ出版社から出版された,2009年5月1日 第4版発行の同タイトルの書籍をPDFファイルとしたものです.本書は,CQ出版社から出版された,20xx年x月x日 初版発行の同タイトルの書籍をPDFファイルとしたものです.電子版制作の都合上,オリジナルの書籍と比べて,一部の書体や線の太さ・種類が変更になっている場合があります.また,電子版という性格から,オリジナルの書籍と同一のプリント品質は保証できません.ご了承ください. ●予告なく,本サービス(Tech Village 書庫&販売)を一時休止または終了することがあります.サービス休止時やサービス終了後は,本コンテンツをダウンロードまたは閲覧できなくなります. |
解説
半導体デバイスの微細化が進むにつれて,とくにディジタル回路では低電圧かつ大電流のDC-DCコンバータが必要とされてきています.さらに高効率化,低ノイズ化,負荷応答の高速化,小型でヒートシンクを必要としないことなど,性能面でも要求が高まりつつあります.
本書では,市販されているオンボード用電源モジュールの内部構成と回路動作,効率やノイズ特性について,DC-DCコンバータの基本方式から解説し,正しい活用法を示します.また,実際にいくつかのスイッチング・レギュレータを設計しながら,効率を高め,ノイズを低減させる最新の回路技術を解説します.
本書は「トランジスタ技術」2002年2月号の特集記事をもとに加筆/再編集したものです.
目次
プロローグ 急成長のオンボード電源急成長が求められているDC-DCコンバータ
市販の最新オンボード電源を見てみよう!
非絶縁型ステップ・ダウンDC-DCコンバータ
絶縁型DC-DCコンバータ
第1章 3端子レギュレータの基本動作と正しい使いかた
高効率なオンボード・レギュレータを簡単に実現できる
1-1 CPUの高速化が電源回路に進化を求めている
1-2 3端子レギュレータのあらまし
1-3 リニア方式3端子レギュレータはどのくらいの熱処理が必要
汎用の3端子レギュレータ
低飽和型3端子レギュレータ
10Wクラスの中出力容量の3端子レギュレータ
1-4 3端子レギュレータの使いかたと注意点
1-5 3端子レギュレータの基本的な使いかた
1-6 新しい高効率3端子レギュレータの誕生
1-7 進化するステップ・ダウン・スイッチング・レギュレータ
効率1%の重み
初期の回路方式
転流ダイオードの損失を改善する同期整流方式
第2章 DC-DCコンバータの種類と基本動作
ステップ・ダウンの基礎から同期整流方式まで
2-1 DC-DCコンバータとは
2-2 各種DC-DCコンバータの基本回路と動作
非絶縁型DC-DCコンバータ
絶縁型DC-DCコンバータ
2-3 20年間では体積は1/8に
2-4 低電圧/大電流時代の絶縁型/同期整流方式のDC-DCコンバータ
2-5 最新のDC-DCコンバータを見る
コラム◆DC-DCコンバータといえばロイヤー回路だった
第3章 小型DC-DCコンバータの研究
新しい高効率3端子レギュレータ
3-1 ヒートシンクの要らない3端子レギュレータ
BSI-miniシリーズのあらまし
3-2 基本回路を動作波形で理解する
3-3 高効率の秘密は同期整流方式にある
同期型整流方式DC-DCコンバータ誕生の背景
同期型整流ステップ・ダウン・コンバータの基本動作を深く理解する
さらなる高効率化を目指して---低Qg特性が鍵!
3-4 小型DC-DCコンバータBSI-3.3S2R0の評価
3-5 続々と発表される高効率/小型ステップ・ダウン・レギュレータ
第4章 オンボード電源を上手に活用する接地テクニック
安全性の向上とノイズ対策を両立させる
4-1 大地の導電性
4-2 AC-DC電源と接地(アース)の関係
4-3 システム電源でのグラウンド(アース配線)
4-4 直流回路(オンボード電源)の接地
4-5 DC-DCコンバータのグラウンドと用語
第5章 オンボード電源の配線テクニック
多岐配線とリモート・センシング
5-1 DC-DCコンバータの配線の基本
コンバータ入力部の配線の基本
コンバータと負荷間の配線の基本
5-2 複数負荷のときのリモート・センシングの施しかた
5-3 リモート・センシング
コラム◆配線の方法
第6章 分散電源システムの構築
モジュールを組み合わせて多出力電源を作る方法
6-1 インターネット/ブロードバンド時代の分散電源システム
6-2 高効率を求められる非絶縁型ステップ・ダウンDC-DCコンバータ
6-3 DC-DCコンバータを組み合わせて作る多出力電源
第7章 低電圧/大電流時代の最新DC-DCコンバータの評価と使いこなし
電源モジュールの使いかたと注意点
7-1 ディジタル回路の高速化による電源の分散化
高速ディジタル回路に給電するときの問題点と解決策
多出力化,分散化で対応する
7-2 応答速度160nsの高速DC-DCコンバータ(BSVシリーズ )
7-3 入力+48V,出力+1.5〜+5V/6.7〜40Aの絶縁型DC-DCコンバータ[USQ(B)シリーズ]
絶縁型DC-DCコンバータの最新鋭
USQ(B)シリーズに使われている技術
7-4 分散化電源システムに対応する最新オンボードDC-DCコンバータ
コラム◆高周波ノイズの目で見た絶縁トランス
第8章 高効率な同期整流DC-DCコンバータの設計ヒント
電源用ICのアプリケーション・ノートから
8-1 PWM-IC LT1773でステップ・ダウン・コンバータを作る
8-2 48Vテレコム用絶縁型DC-DCコンバータ
8-3 コンパクトなテレコム用フライバック・コンバータ
8-4 24V,48V入力の小型/低ノイズDC-DCコンバータ
8-5 高効率/小型昇圧コンバータで3.3Vバスを5V/3Aへ変換
8-6 低電圧入力-低電圧出力DC-DCコンバータ
8-7 同期整流方式DC-DCコンバータと部品
第9章 高効率(90-94%)DC-DCコンバータの設計
MCMと少しの部品で作る
9-1 MCMパワーICのあらまし
9-2 MCMで作るステップ・ダウン・コンバータ
MCMパワーICの選択と基本動作
定数設計
プリント・パターンの設計
プリント基板の試作と性能評価
9-3 入力電圧4.5V〜20V,出力0.8V〜3.3V/3Aを効率94%以上で作る
コラム◆MCMパワーICを使った2出力DC-DCコンバータ
第10章 確実に動作する絶縁型DC-DCコンバータの設計指南
安全動作/発振対策/ノイズ対策に役立つ実用知識
電源回路は一般的な電子回路と何が違う?
10-1 仕様と回路方式の決定
仕様
回路方式の決定
10-2 制御回路の設計
制御ICの選択
回路動作を理解する
スイッチング周波数と臨界値の決定
10-3 放熱対策とプリント基板設計
放熱対策
プリント・パターンの設計
10-4 製作後の確認
異常発振の原因を見つける方法
異常発振の対策
メイン回路の電圧,電流,ASOの確認
絶縁トランスの飽和と部品温度の確認
第11章 トランス&チョーク・コイルの設計の要点
インダクタンス値の決定から巻き線の方法まで
11-1 チョーク・コイル設計と臨界点の決定
11-2 スイッチング・トランス設計のノウハウ
11-3 パルス・トランス設計のノウハウ
11-4 安全規格
11-5 巻き線のテクニック
第12章 スイッチング・レギュレータのノイズ対策
静電誘導/電磁誘導を制してノイズ低減を図る
12-1 スイッチング・レギュレータとノイズの発生要因
12-2 ノイズの伝播について
12-3 ノイズの分類とパラメータ
第13章 DC-DCコンバータの出力ノイズ対策
ノイズを出さないオンボード・レギュレータを目指して
13-1 電磁ノイズと静電ノイズへの対応
13-2 スイッチング・ノイズとリプル・ノイズへの対応
13-3 低ノイズDC-DCコンバータの回路技術
超低ノイズ・コンバータの条件
低ノイズ特性を実現する回路技術TCT
13-4 直流出力側に付けるノイズ・フィルタ
コラム◆なぜ,電源から遠ざかるほどノイズが増大するのか
第14章 ノイズ対策としてのコンデンサの効果と使いかた
使用するコンデンサの特徴と温度特性を考慮する
14-1 コンデンサの特性
ポリエステル・フィルム・コンデンサの使用上の注意
電解コンデンサの温度特性
14-2 低温度と出力リプル・ノイズ
第15章 プリント基板のレイアウト設計ノウハウ
どこへ結ぶか…それが重要
15-1 レイアウトによるノイズ発生の比較
15-2 ノイズ発生の少ないレイアウト
第16章 高速ダイオードを評価する
スイッチング周波数の高速化に対応する
16-1 高周波整流ダイオードの問題点
16-2 ステップ・ダウン式スイッチング・レギュレータを使ってダイオードを評価
コラム◆ダイオードの損失計算方法
索引
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モジュール化しても、電源を搭載する際の勘所って結局不変...
随分と以前の話で恐縮ですが、新規IC製品のご紹介で顧客数社を回った際『今後は電源部の設計はしない、モジュールで納入して欲しい』と言われ、技術立国日本はどこへ行った!!! と、憤慨したころもありました。そして昨今、結局は電源配線の引き回しが鍵という電源屋のイロハは不変だったワケです.モジュールを使うにしても、その周りは自分で考えなくてはいけない...
本書では、それらノウハウの部分を丁寧に解説しています.すでにいくつか電源を作った方なら、導入部分は読み飛ばし、後半の各種応用解説の必要な部分だけを読み、そして先人たちの蓄積した勘所を応用しましょう.
ただ、昨今広く活用されているPFCや擬似共振に言及していないのは残念です。[2012/08/14][アナログ屋さん][東京都]